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大学院生の日本語学習の秘訣を大公開!



私は神戸大学大学院で、外国人労働者の受け入れに関する研究を行っている留学生です。G20の学会である「1st International Conference on Manpower and Sustainable Development (IMSIDE)」で労使関係部門において最優秀賞を受賞した経験があり、これを機に日本語の重要性を再認識しました。私の研究分野では、日本語は欠かせない要素となっており、学術的な日本語を自然に身に着けるために試行錯誤を重ねてきました。その中で効果的だと感じた学習法を紹介します。

1.専門分野の日本語を深く掘り下げる

▪日本語による研究論文作成能力の強化
まず、学術的な日本語に必要な基礎を固めることが重要です。大学や学外団体が提供する「日本語アカデミックライティング」の講座を受講するのも一つの方法です。大学によっては、外国人留学生向けに専門的な支援が充実していますので、積極的に活用しましょう。

▪専門用語の集中的な学習
私の専門分野のように日本語の論文や専門書を多く参考にする必要がある場合は、分野特有の用語や表現に慣れることが欠かせません。私は、自分の専門書に直接書き込みをし、重要な用語や理解が不十分な部分にマーカーを引き、後で見返しやすいように整理しています。

▪研究室の先生や同じ分野の大学院生との連携
研究室の先生や同じ分野の大学院生との積極的なコミュニケーションは、専門用語を学び、研究内容を深めるために非常に重要です。研究発表の際に日本語を使う機会を増やし、フィードバックを受けることで、実践的な日本語能力が養われます。



2.実践的な日本語力を身につける

▪研究発表の機会を積極的に活用
学会やセミナー、ワークショップなどで自分の研究内容を発表し、フィードバックをもらうことは、語学力の向上に直結します。最初は難しく感じるかもしれませんが、経験を重ねることで自信がつきます。

▪論文執筆にチャレンジ
大学の論集や学術誌に投稿することで、より高いレベルの学術的な文章を書く力をつけることができます。また、論文の執筆過程で日本語の書き方を深く学べるため、学問的な日本語力を身に着けることに有効的です。

▪研究協力に参加
日本人研究者の研究プロジェクトなどに研究協力者として参加することは、実践的な日本語力を身につけるいい機会となります。

3.日本語学習を継続するモチベーションを保つ

▪具体的な目標設定
「1週間に1つ日本語の論文を読む」など、小さな目標を立て、達成感を味わうことは、モチベーションを維持する上で非常に効果的です。小さな成功体験が、より大きな目標達成へのモチベーションにつながります。

▪学習のご褒美を設定
日本語学習が堅苦しく感じられると、続けるのが辛くなることもあります。そのため、アニメ、映画、音楽、小説など、自分が楽しめる日本のエンタメも取り入れて学習の合間にリフレッシュすると良いでしょう。楽しく日本語に触れ合うことで、日本語に対する親しみも増します。



4.神戸市での日本語学習の環境

神戸市は、留学生にとって非常に学びやすい環境が整っています。市内大学には日本語学習プログラムや日本語の授業が豊富にあり、学外の日本語学習支援も充実しています。市内大学が提供する日本語学習プログラムや日本語の授業及び学外の団体が提供している日本語学習支援プログラムを積極的に活用しましょう。

 
▪市内大学による日本語学習プログラム
外国人留学生を受け入れる多くの市内大学は日本語学習プログラム又は語学の授業として日本語の授業を提供しています。例えば、神戸大学ではGEC日本語学習プログラムがあり、自分のレベルに合わせた日本語学習を受講することができます。

▪市内のコミュニティセンターや市民団体による日本語学習支援
神戸国際コミュニティセンターやふたば国際プラザなど、外国人住民向けに日本語学習支援を行っている施設も充実しています。ここでは、マンツーマンや少人数のグループレッスンが受けられ、実生活に即した日本語を学べる機会が提供されています。

  日本語能力が求められる研究分野においては、日本語学習が必要不可欠なものです。以上の方法を実践することで、私も日本語力を向上させることができました。ぜひ、これらの方法を試して、日本語学習を楽しみながら、研究活動に活かしてください。